デュオ・オブリガートは結成して 13 年目を迎えます。これまで CD を 7 枚発表し、数多くの演奏会でヴィオラとコントラバスという癒しと安らぎの響きをお届けして参りました。
5 月 24 日のコントラバス奏者杉本正さんの急逝により、２度とこの２つの楽器による音の奥行き、穏やかな味わいを表現することができなくなってしまったと思うと残念でなりません。
杉本さんはコントラバスを弾くことがなにより好きで、常に探究心に満ち溢れ、２年前から、より自然で豊かな響きを求め、５度チューニングに挑戦されました。運指が全く変わるため、より一層沢山練習していらっしゃいました。
コントラバスに加え、演奏会では面白くかつためになる解説がとても好評でした。そのうえ文章を書くこともお得意で、デュオハーモニー通信など、沢山の文章を皆さまにお届けして来ました。進取の気性に富み、楽譜は iPad を導入したり、そしてパソコンで楽譜を作るのもお得意でお任せしていました。
そして人間的魅力に溢れ、そのためおかげさまで多くの方がデュオ・オブリガートを支援してくださいました。
デュオ・オブリガートの演奏を愛し、支えてくださった全ての方に心より御礼申し上げます。
杉本さんと演奏すると絶対に素晴らしい音楽をお届けできるに違いない、と思って自信を持って演奏できました。
杉本さん、本当にありがとうございました。
　　　　　　　　　 　　　 　 2024 年 6 月
　　　　　　　　　　　　　 　デュオ・オブリガート 泉恵子

ご訪問ありがとうございます。このホームページの管理人で、杉本正の妹です。

この度、兄杉本正は令和6年5月24日早朝に大動脈解離のため永眠いたしました。
突然のことで連絡が間に合わず、ご迷惑をおかけした方には深くお詫び申し上げます。
亡くなる前日まで、もっと演奏が上手になりたいと言って毎日欠かさずコントラバスの練習をし、各方面に手紙やメールを出して新たな演奏会を開催すべく尽力していました。今年4月の半ばに背中に強い痛みを感じていたものの、このホームページでも告知していたスプリングコンサートも控えており、整体に通うなどしてなんとか演奏していました。その後は痛みは回復し、前日も普段と全く変わりありませんでした。私たちきょうだい3人で母のいる老人ホームへ面会に行き、母の手を握り「明日も来るからね」と言いました。
そんな中で突然帰らぬ人となったことは今でも信じられません。

お世話になった皆さまに最後の挨拶やお礼を言えなかったことは、本人も大変残念だったと思います。たくさんの方々に苦しい時代を助けていただき演奏活動にご協力していただきました。また、演奏を聴いてくださり交流させていただいたことは本人の喜びであり、演奏活動はこれからの生きる希望でもありました。
兄に代わりまして心より厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。