有馬礼子の子守歌集について
作曲家 東京音大名誉教授 有馬礼子
子守歌と言うのは、世界中どこにもあり、老若男女、洋の東西を問わず、どんな小さな地域にも存在する、そして時代を超えて、どんな人の心にも通ずる、暖かい歌です。
又私にとっても、ちょっと大げさに言わせていただければ、母親であり、作曲家であることによって、当然のことながら、人生のテーゼみたいなものになっています。
何度か“子守歌集”と言う、レコード、CD等に携わった経験もあり、その都度私もいろいろなタイプの子守歌をつくりました。
有名な作曲家も、たくさん作っています。
素朴でどうということのない、モーツアルトの子守歌やシューベルトの子守歌から、ショパンのベルキューズやストラヴィンスキーのベルキューズ等、掘り下げれば、芸術作品でいくらでも出てきます。
又子守歌を歌と書く場合と唄と書く場合がありますが、ここでは一応手を加えた形の歌に統一いたしますので、民謡、俚謡(民間で歌い伝えた歌)から来たものに子守歌は抵抗のある方もおられるとは思いますが、どうか編曲して手を加えている以上、すべて歌に統一しますので、ご容赦ください。
私はヴィオラとコントラバスの合わさった柔らかで、ふくよかな音色は、とても子守歌にぴったり適していると思っています。ことに、ヴィオラの厚い低音の音色と高音の倍音豊かな、幅広い音色には魅せられます。コントラバスも、高音はとても柔らかな、ヴィオラを支える立ち位置として、チェロよりも効果的と思っています。
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