チャイコフスキーと言えば交響曲やピアノ、ヴァイオリンなどの協奏曲が有名ですが、最も他の追従を寄せ付けないほど圧倒的に優れた作品を残している分野はバレエ音楽と言えるでしょう。なかでも三大バレエと言われる「白鳥の湖」「くるみ割り人形」「眠りの森の美女」は、それぞれ違った魅力を持った名作です。
今回取り上げる「くるみ割り人形」は、その中でも子どもから大人まで楽しめるストーリーと、バラエティーに富んだ踊りで人気を博し、世界中で最も上演されているバレエと言っても良いでしょう。
バレエの音楽というと、踊りを引き立たせ、ストーリー展開をサポートするような役割が第一で、音楽だけを取り出しても魅力的な作品は、どんな名作バレエといえどほとんどありません。唯一チャイコフスキーだけが、音楽だけでも聴いて楽しめる作品をバレエに書いているといっても過言ではありません。演奏会用組曲があるのも音楽だけで聴かせられる証拠です。
交響曲で評価されるようなレベルの作曲家が、バレエ音楽を手がけているのですから、聞き手はもちろんバレリーナにとっても、なんと贅沢な事ではないでしょうか。
今回の演奏会では、演奏会用組曲に取り上げられている名曲を中心に、場面の描写やストーリーの進行に重要と思われる曲を加えて、音楽物語としてプログラムを組んでみました。
まさに演奏会の当日、クリスマスイヴにふさわしいストーリーと、叙情的でドラマチックなチャイコフスキーの音楽の世界を、デュオ・オブリガートの穏やかで落ち着いたアンサンブルでお聴き下さい。
一年の疲れがしっとりと癒される一夜にしたいと思っています。みなさんのご来場をお待ちしています。
日時:2022年12月24日(土曜日)13時30分開場、14時開演
場所:旭区民文化センター「サンハート音楽ホール」(相鉄線二俣川駅ビルライフ5階)
料金:前売り2500円、当日3000円
チケットのご予約は、info@duo-obbligato.comまで。